ファンドの詳細

成立
マイクロファイナンス

ジョージア×カンボジア マイクロファイナンスファンド1号

ジョージア×カンボジア マイクロファイナンスファンド1号の写真
応募金額 ¥5,360,000(26%)
目標利回り(年率)7.20% 運用期間13ヶ月 分配その他
募集額¥5,360,000 成立条件¥5,000,000以上
最低投資額¥20,000 追加単位¥20,000

残り募集期間

ファンド名
ジョージアxカンボジア マイクロファイナンスファンド1号
目標利回り(年率)
7.20%
募集期間
2018年8月7日から2018年9月3日まで
期限日前に満額となった場合は、募集期間中でも募集を終了とさせて頂く場合がございます。
運用予定期間
2018年9月12日から2019年10月12日まで(13ヶ月)
募集状況または貸付先の事情により、期間前に運用開始する場合があります。
分配
6ヶ月、及び13ヶ月経過時
償還予定日
2019年11月30日(運用終了日の翌月末)
最低投資額
¥20,000 追加単位¥20,000
営業者報酬(年率)
2.0%
販売手数料
0%
通貨
日本円建て(貸付は米ドル建てで行なっており、為替リスクがあります)
募集者
ネクストシフト株式会社
営業者
ネクストシフト株式会社
運用実績報告
ジョージア×カンボジア マイクロファイナンスファンド1号運用報告書

当ファンドは、ジョージア、カンボジアのマイクロファイナンス機関(MFI)へそれぞれ貸付を行います。
貸付先MFIは借入金を原資として、各国内で農家や中小企業向けにローンを行います。
両国は共通してドル建ての貸付、高利回り、低不良債権率、監督省庁の強いガバナンスが特徴となっており、当ファンドを通して社会課題解決に貢献しながら、高いリターンを期待できます。

マイクロファイナンスとは

マイクロファイナンスとは主に新興国で見られる小口金融の総称で、低所得者や農家を中心とした顧客向けの金融サービスです。
従来の銀行のサービスを受けることができなかった貧しい人々を対象に融資をし、経済的自立を図るものとして、1970年代に始まったとされています。

バングラデシュのグラミン銀行というマイクロファイナンス機関の創設者ムハマド・ユヌス氏が2006年にノーベル平和賞を受賞し、一気に有名になりました。
借りた資金は、牛やニワトリといった家畜、肥料や農機具、あるいは裁縫するためのミシンなどを購入する際に使われ、一件あたりのローンは数百ドルから数千ドル程度がよく見られます。

世界で1千億ドルの貸出残高、機関数は1万を超える巨大な市場

今日では、発展途上国を中心に、小口融資を専門に扱うマイクロファイナンス機関(以下MFI)は全世界で約1万あり、Microfinance Barometerが作成した以下の図によると、貸出残高は世界全体で1千億ドル程度と言われています。

出典:Microfinance Barometer 2017より

欧米諸国では幅広く認知されているマイクロファイナンス投資

日本国内ではまだまだ聞きなれませんが、金融商品としてのマイクロファイナンス投資には多くの魅力があります。
マイクロファイナンス投資に特化したファンドは、マイクロファイナンス投資ビークル(以下MIV)と呼ばれ、代表的なものとして、レスポンサビリティ(運用残高約30億ドル)、シンバイオティクス(運用残高約13億ドル)などがあります。

シンバイオティクス社がまとめたレポートでは、2016年は世界のマイクロファイナンスファンドの残高約100億ドルで、2006年から6倍に成長していることがわかります。

シンバイオティクス社レポートデータより、ネクストシフト作成

金融危機の影響を受けた2009年を除き、順調に投資額が増えていることがわかります。
また同社レポート(2015)によると、世界のMFIの平均貸倒れ率は約2%程度で、財務パフォーマンスも安定して推移していることがわかります。

これまでは財団の寄付や、国連や世界銀行といった開発機関からの援助が多かったものの、2000年代から民間の投資が本格的に始まりました。
この動きから、マイクロファイナンス投資は金融商品としても魅力があると認知されるようになったと考えられます。

加えて、マイクロファイナンス投資は国内株式・債券、海外株式・債券といった伝統的資産と相関性が低いと言われています。
それはMFIの借り手が、グローバル経済との関係が薄いことが要因とされているからです。マイクロファイナンス投資はポートフォリオの分散化にも活用することができます。

「ビジネスのしやすさ」でトップ10にランクインのジョージアに投資

当ファンドでは、ネクストシフトファンド初となるジョージア国のMFIに貸付を実施します。
ジョージアはカンボジアと同様に、マイクロファイナンス投資では魅力的な投資先として知られています。

シンバイオティクス社(2017)によると、世界の主要マイクロファイナンスファンドの国別投資先では、4位になりました。
日本から約8千キロ西に離れたジョージアは1991年にソ連から独立した国です。
力士の栃ノ心の出身国としてご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

2015年まではグルジアと呼ばれていましたが、英語表記に基づきジョージアに変更されました。
ジョージアはロシア、黒海、トルコなどに囲まれた人口約400万人のキリスト教国家で、首都トビリシや郊外でも教会がよく見られます。
産業はワインをはじめとした農業が盛んです。マイクロファイナンスファンドの2カ国目にジョージアを選んだ理由は主に2つあります。

1. 優れた投資環境 毎年世界銀行が発行する、ビジネスのしやすさをランキングにした「ビジネス環境の現状」では、2018年のレポートでジョージアは9位にランクインしています(日本は34位)。
複数の項目を点数化して順位が出ますが、同国は特に少数株主の保護、不動産登記、事業設立の項目で高得点を獲得しています。法人登記はなんと1時間半で完了してしまいます。
また、不正や汚職調査の専門機関のGANによると、関係省庁や政府は汚職撲滅、内部の統制と透明性に力を入れていることが外資を引きつける要因の一つとされ、外国投資家にとっても投資しやすい環境が整っています。
マイクロファイナンスの需要があり、かつ優れた投資環境を持つ国としてジョージアは非常に魅力的な投資先です。
2. 強い資金需要 ジョージアは2003年のバラ革命を境に、積極的に市場経済を導入し、直近ではGDP成長率は約5%を推移している成長国です。
一人あたりGDPは約4,000米ドル(2017年、IMF)と、カンボジアの約4倍の所得の高さで、一見すると貧困層向けのマイクロファイナンスは不要ではないかと思うかもしれません。
しかし同国の主な産業である農業を営む人々や、マイクロビジネスを営む層はまだ多いとされています。
大きな銀行は大企業のみに融資をし、農家などは金融アクセスを得られない状況が続いていました。
そこでマイクロファイナンスが活用され、今日では強い資金需要があります。
世界銀行(2018)によると、銀行口座を持っているのは人口の4割とされ、今後の金融業界全体の発展が期待されます。

ドル建て、低不良債権率の成長著しいカンボジア

突然ですが、カンボジアと聞くとどんなイメージを思い浮かべますか?
1970年後半のポルポトによる虐殺で「かわいそうなカンボジア」という印象が強いかもしれません。

今も街中に地雷が埋まっているとイメージする方も多いかと思います。
しかし、今日では東南アジアの一国として毎年急成長をしている国となりました。

首都のプノンペンでは建設ラッシュが続く、活気あふれる都市になっています。
郊外ではカンボジア人の中上級層向けの住宅開発が進んでいます。

一方で、首都周辺でも経済成長から取り残された地域があり、格差が深刻な課題でもあります。
実はカンボジアはマイクロファイナンス投資の投資先として、注目を浴びている国の1つです。
シンバイオティクス社の2017年のレポートによると、欧米の主要MIVの国別ポートフォリオでは、インドに次いで2番目に投資額の大きい国となっています。

また2017年末、同国には合計76のマイクロファイナンス機関があり、うち約10機関は日系資本が入っております。
直近では2016年に三菱UFJ銀行が、タイにある連結子会社のアユタヤ銀行を通じて、最大手の一角であるHKL社(Hattha Kaksekar Limited)の買収をしました。

世界でもカンボジアがマイクロファイナンス投資の分野で注目されるのは、主に4つの理由があります。
1. 農家や中小企業の強い資金需要
2. 米ドル経済
3. MFIの平均不良債権率はわずか1%
4. 監督機関の強いガバナンス

1. 農家や中小企業の強い資金需要 カンボジアでは、マイクロファイナンスは重要な役割を果たしています。
アジア開発銀行によると同国は過去5年のGDP成長率7%と急速な経済成長をしており、 貧困率も8年間で半減することができました。
しかし2011年の世界銀行のデータでは貧困層、あるいは貧困ラインから抜け出したばかりの層がいまだに1千万人以上(人口1,600万人)いるとされています。
MFIはこのような人々に融資をし、生活改善を図る役割をしています。
業界全体の 一件あたりのローンサイズは数百ドルから数万ドルと機関によって大きくことなりますが、 中間値は約1,700米ドルで、内訳は農家が33%、小売が19%、その他サービス、建設と続きます。
2. 米ドル経済 カンボジア経済の大きな特徴として、ドル化経済が挙げられます。
リエルという現地通貨を発行しているものの、1990年代の内戦後から、日常生活、ビジネスのシーンで米ドルによる決済が大部分を占め、国全体の決済額の8割を超えていると言われています。
リエルはおつりや1ドル以下の支払いに使われることが多く、補助通貨に近い役割となっています。

3. MFIの健全な財務 カンボジア中央銀行(National Bank of Cambodia、以下NBC)の2016年の年次レポートによると、同国マイクロファイナンス業界は直近5年の平均不良債権率は1%以下というのも大きな特徴です。
不動産担保融資で、かつ不動産価値の5割を借入限度額とするのが主流で、このような低い数字を保つことができています。
不動産はカンボジアの国土管理都市計画建設省(Ministry of Land Management, Urban Planning and Construction)が管轄し、不動産に関する権利書の発行・管理をしています。
ネクストシフトファンドの貸付先MFIも、過去の貸倒れは0件となっています。
4. 監督機関のガバナンス カンボジアの物価安定と、持続的経済成長の促進を目的として設立されたNBCは、中央銀行としての役割に加え、同国内のMFIを含む金融機関の監督機関でもあります。
金融機関の規制監督に加え、実地検査、業界の報告書の発行、顧客保護の取り組みなどを行っています。
具体的な例として、2017年4月1日より、借り手の保護を目的とし、貸出利息の上限を年利18%と定めました(省令B7-017-109PK号)。
また外部団体としてカンボジアマイクロファイナンス協会(Cambodia Microfinance Association、以下CMA)がMFIの役職員向けの研修や、業界全体の透明性の向上に取り組んでいます。

以上のように、カンボジアのマイクロファイナンス機関への投資は社会性があり、かつ法整備や不良債権率の低さから、金融商品としても魅力的であることがわかります。
ネクストシフトファンドは法令を遵守しているマイクロファイナンス機関へ貸付します。

安定したリターンと分散投資

当ファンドでは、中小企業や農家に融資を行うマイクロファイナンス機関への貸付をし、借り手の資金需要に応えます。当社のマイクロファイナンスファンドは大きく分けて3つの魅力があります。
1 安定したリターン 年間目標利回りは円建て7.20%
2 100%の回収率の実績 当ファンド貸付先のマイクロファイナンス機関の貸倒れは創業以来過去0件
3 分散投資によるリスク分散 複数機関へ貸付をし、リスク分散

お客様がネクストシフトファンドを通じて貸付した資金は、中小企業、農家の生活改善、雇用創出につながります。また、弊社の現地責任者が投資先を毎月モニタリングし、皆様へレポートを送ります。
日本で眠っている資金を安定した利回りで運用し、カンボジアの貧困削減に貢献してみませんか?

【参考文献】

投資スキーム

ネクストシフト株式会社(以下ネクストシフト)は、ジョージアとカンボジアのMFIへそれぞれ貸付を行います。
貸付金額の割合は、募集総額、貸付先との取引条件、審査の状況によって決定いたします。

案件1

ネクストシフトは、ジョージアのマイクロファイナンス機関(以下MFI)C社に貸付をします。
C社は借入金を原資として、ジョージア国内で不動産担保の中小企業向けローンを行っています。
お客様は円建てでご入金いただきますが、当社は資金を米ドルに転換した上でMFIへ米ドル建てで貸付を行います。
貸付の返済期限にMFIから当社に米ドル建てで元利金の返済が行われ、当社はその資金を円に転換してお客様に分配します。
その間、源泉徴収税、各種手数料などが差し引かれるほか、為替変動リスクがあります。

案件2

ネクストシフトは、カンボジアのマイクロファイナンス機関(以下MFI)B社に貸付をします。
B社は借入金を原資として、カンボジア国内で動産担保の農機ローンを行っています。
お客様は円建てでご入金いただきますが、当社は資金を米ドルに転換した上でMFIへ米ドル建てで貸付を行います。
貸付の返済期限にMFIから当社に米ドル建てで元利金の返済が行われ、当社はその資金を円に転換してお客様に分配します。
その間、源泉徴収税、各種手数料などが差し引かれるほか、為替変動リスクがあります。

スキーム図

主なリスク

匿名組合出資は、元本が保証されているものではありません。
また、予定の分配金を保証するものではありません。下記のリスク等により、出資元本が欠損するリスクがあり、出資金の全額を償還できない可能性があります。
為替変動リスク 運用期間中の外貨建資産の円換算価値は、為替レートの変動の影響を受けます。
かかる為替レートの変動により、外貨建資産の円換算価値が低下した場合、お客様の出資した元本額の欠損その他の損失が発生するおそれがあります。
債務者の信用リスク 返済が遅延する等、対象債権の債務者の信用状況の悪化により、予定された金利の支払がなされず、また、元本の返済がなされない結果、お客様の出資した元本額の欠損その他の損失が発生する場合があります。
カントリーリスク 対象債権はカンボジアなど途上国・新興国におけるマイクロファイナンス機関に対する貸付債権及び預金であり、当該国の社会的・経済的環境、政変、金融規制の急激な変化が、大きなリスク要因となることがあります。
その結果、お客様の出資した元本額の欠損その他の損失が発生するおそれがあります
当初予定されたとおりの時期に対象債権が取得されない場合のリスク 債務者の都合により貸付が遅れることで、対象債権の取得時期が本匿名組合の募集開始時に想定していた時期よりも遅れる場合があります。
かかる場合、対象債権の存続期間および金利の設定によっては、本営業者が本匿名組合においてお客様にあらかじめ説明した目標利回りを下回るおそれがあります。
流動性のリスク 本出資持分は売買の流通市場が存在しないため中途で換金できないリスクがあります。
本営業者の財産の状況の変化等による損失のリスク お客様の出資金及び分配金は、当社について法的倒産手続(破産手続、民事再生手続、会社更生手続、特別清算手続およびこれらと同様の趣旨を有する外国法令上の手続をいいます。以下同じ。)が開始された際、 当社の債権者に分配せられるべき当社の総財産に組み込まれる法的リスクがあります。
この場合、お客様の資金に欠損が生じるおそれがあります。お客様に返還すべき出資金元本額およびお客様に分配すべき利益に欠損が生じるおそれがあります。

国内クラウドファンディング事業者初、責任投資原則(PRI)へ署名

ネクストシフト株式会社は、国連の責任投資原則(Principles for Responsible Investment、以下、「PRI」)に国内クラウドファンディング事業者として初めて署名しました。(※当社調べ 2018年6月時点)。

本原則は2006年当時の国際連合事務総長コフィー・アナン氏が金融業界に対して提唱した6つの投資原則となります。国内においても、大手金融機関や年金運用機関などが本原則への署名をしております。
本原則への署名により、ESG投資を含めた、社会的インパクト投資の国内での取り組みを更に普及するため努めます。

金融包摂を促進

当ファンド貸付先は健全な財務基盤に加え、強い社会的ミッションを持つ複数のMFIへ貸付を実施します。
ジョージアのC社は主にマイクロビジネス向けの不動産担保融資をしています。
借り手は融資にとどまらず、長期間に渡る関係を構築し、社会的、経済的な目標達成を促進することをミッションとしています。
ITシステムを積極的に活用するだけでなく、既存のオペレーションの改善にも努め、1−2日以内に融資実行をする体制をつくっています。

カンボジアのB社は農機ローンをはじめとした農家向けの融資事業を展開しています。
テクノロジーを活用することが特徴で、現地最大手の送金業者と戦略提携をし、これまでマイクロファイナンス機関がリーチできなかった、郊外の奥地にいる農家の支援を可能にします。
当ファンドでは、金融包摂(Financial Inclusionと呼ばれる、世界銀行が提唱した「すべての人々に金融サービスを」という開発課題)を促進するMFIへ貸付を実行し、投資家の資金が必要な場所に流れる支援をします。

借り手のストーリー

当ファンド貸付先MFIの借り手の紹介です。

● C社借り手①ナタリアさん(仮名)
私は首都トビリシから約80km離れたゴリという地域に2人の子供と住んでいます。
C社から2万ドル融資を受けて、郊外に住んでいる方向けに小さい薬局を経営しています。
将来はより多くの種類の薬を揃えたり、新しいサービスを開始したいと思っています。

● B社借り手②ソペアックさん(仮名)
「私は、プノンペンから南に30km離れたカンダール州で米農家と自宅で小売店を営んでいます。
家族は子供が3人、一緒に暮らしています。
当ファンドの貸付先B社から約2万米ドルの借り入れをし、トラクターを購入しました。
返済が済んだら、追加して農機を購入したいです。」

SDGsへの貢献

当ファンドを通して、国連の提唱するSDGs(持続可能な開発目標)に貢献することができます。
SDGsは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDG)の後継となる目標として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載されました。

ミレニアム開発目標は発展途上国向けの課題に対する8つのゴール、21のターゲットであったのに対し、SDGsは17のゴールと、その下に枝分かれしている169の開発目標があり、先進国と途上国の両方が対象になっています。

17のゴールを見ていくと、貧困、飢餓、保険、教育、ジェンダー(男女平等)、水・衛生、エネルギー、成長・雇用、イノベーション、不平等、都市、生産・消費、気候変動、海洋資源、陸上資源、平和、実施手段と多岐に渡ります。
その中でも当ファンドは、ゴール1、ゴール2、ゴール3、そしてゴール8へ貢献をします。

ゴール1「貧困をなくそう」は、特にマイクロファイナンス事業と密接に関わります。
元来マイクロファイナンスは貧困削減のために開発されたツールで、これまで銀行からサービスを受けることができなかった貧困層や中小企業に向けた小口融資です。
カンボジアの貧困率は、8年間で半減されましたが、貧困から抜け出したばかりの層がまだ多いのが事実です。

当ファンドの貸付先は、これらの顧客に融資をし、カンボジアの貧困削減に貢献します。

また、ゴール1の下にあるターゲット1.4には
”2030年までにすべての男女、特に貧困層、は経済的資源と基本的なサービスへのアクセスをする平等の権利を持ち、土地やその他の財産、遺産、天然資源、新しいテクノロジーとマイクロファイナンスを含む金融サービスを所有する”
とあり、すべての人々が金融サービスのアクセスを得ること(=金融包摂)の重要性がわかります。

ゴール2「飢餓をゼロに」では、飢餓に終止符を打ち、食糧の安定確保と栄養状態の改善、および持続可能な農業を推進することをゴールが設定されています。
カンボジアの飢餓人口は、2000年から2014年の間に半減し、ミレニアム開発目標の課題でもあった「飢餓人口の割合を半減する」ことを達成しました。

一方で、農業の生産性向上、自然災害の対策、また子供の栄養失調など課題は残っています。
当ファンド貸付先B社は農家向けの動産担保融資を実施し、農家の生産性を上げる仕組みをつくっています。ネクストシフトファンドは、カンボジアの農家の支援をし、同国の農業生産の強化に貢献します。

ゴール3「すべての人に健康と福祉を」では、死亡率や伝染病などへの対策が設定されています。C社は薬局といった医療・保険分野にも融資を行うことで、必要な医薬品へのアクセスを向上させます。

ゴール8「働きがいも経済成長も」では、働きがいのある人間らしい雇用、および持続可能な経済成長についてのゴールが設定されています。
ゴール8の下にあるターゲット8−3では、「金融サービスのアクセスを改善し、中小企業の成長を促進する」とあり、C社への貸付を通してジョージアの中小企業の成長に貢献します。

【参考文献】
  • "Regional Overview of Food Insecurity Asia and the Pacific" FAO(2015)