特徴
- 当ファンドの融資先について
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カンボジアのJC Finance PLC社(以下、JC社)へ融資を行います。JC社は、農機ローンをはじめとした農家向けの融資事業を展開しています。
テクノロジーを活用することが特徴で、現地最大手の送金業者と戦略提携をし、これまでマイクロファイナンス機関がリーチできなかった、郊外の奥地にいる農家の支援を可能にします。
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ドル建てのローン、高利回り、低不良債権率、監督省庁の強いガバナンスが特徴となっております。JC社は過去に貸倒れ実績はなく、安定した、かつ高いリターンを期待できます。
マイクロファイナンスとは
マイクロファイナンスとは主に新興国で見られる小口金融の総称で、低所得者や農家を中心とした顧客向けの金融サービスです。
従来の銀行のサービスを受けることができなかった貧しい人々を対象に融資をし、経済的自立を図るものとして、1970年代に始まったとされています。
バングラデシュのグラミン銀行というマイクロファイナンス機関の創設者ムハマド・ユヌス氏が2006年にノーベル平和賞を受賞し、一気に有名になりました。
借りた資金は、牛やニワトリといった家畜、肥料や農機具、あるいは裁縫するためのミシンなどを購入する際に使われ、一件あたりのローンは数百ドルから数千ドル程度がよく見られます。
世界で1千億ドルの貸出残高、機関数は1万を超える巨大な市場
今日では、発展途上国を中心に、小口融資を専門に扱うマイクロファイナンス機関は全世界で約1万あり、Microfinance Barometerが作成した以下の図によると、貸出残高は世界全体で1千億ドル程度と言われています。
出典:*”Microfinance Barometer 2018”をもとに作成
欧米諸国では幅広く認知されているマイクロファイナンス投資
日本国内ではまだまだ聞きなれませんが、金融商品としてのマイクロファイナンス投資には多くの魅力があります。
マイクロファイナンス投資に特化したファンドは、マイクロファイナンス投資ビークルと呼ばれ、代表的なものとして、レスポンサビリティ(運用残高約30億ドル)、シンバイオティクス(運用残高約13億ドル)などがあります。
シンバイオティクス社がまとめたレポートでは、2016年は世界のマイクロファイナンスファンドの残高約100億ドルで、2006年から6倍に成長していることがわかります。
シンバイオティクス社レポートデータより、ネクストシフト作成
金融危機の影響を受けた2009年を除き、順調に投資額が増えていることがわかります。
また同社レポート(2015)によると、世界の平均貸倒れ率は約2%程度で、財務パフォーマンスも安定して推移していることがわかります。
これまでは財団の寄付や、国連や世界銀行といった開発機関からの援助が多かったものの、2000年代から民間の投資が本格的に始まりました。
この動きから、マイクロファイナンス投資は金融商品としても魅力があると認知されるようになったと考えられます。
加えて、マイクロファイナンス投資は国内株式・債券、海外株式・債券といった伝統的資産と相関性が低いと言われています。
それはマイクロファイナンス機関の借り手が、グローバル経済との関係が薄いことが要因とされているからです。マイクロファイナンス投資はポートフォリオの分散化にも活用することができます。
ドル建て、低不良債権率の成長著しいカンボジア
突然ですが、カンボジアと聞くとどんなイメージを思い浮かべますでしょうか。
1970年後半のポルポトによる虐殺で「かわいそうなカンボジア」という印象が強いかもしれません。今も街中に地雷が埋まっているとイメージする方も多いかと思います。
しかし、今日では東南アジアの一国として毎年急成長をしている国となりました。首都のプノンペンでは建設ラッシュが続く、活気あふれる都市になっています。郊外ではカンボジア人の中上級層向けの住宅開発が進んでいます。
一方で、首都周辺でも経済成長から取り残された地域があり、格差が深刻な課題でもあります。
実はカンボジアはマイクロファイナンス投資の投資先として、注目を浴びている国の1つです。
シンバイオティクス社の2017年のレポートによると、欧米の主要マイクロファイナンス投資ビークルの国別ポートフォリオでは、インドに次いで2番目に投資額の大きい国となっています。
また2017年末、同国には合計76のマイクロファイナンス機関があり、うち約10機関は日系資本が入っております。
直近では2016年に三菱UFJ銀行が、タイにある連結子会社のアユタヤ銀行を通じて、最大手の一角であるHKL社(Hattha Kaksekar Limited)の買収をしました。
世界でもカンボジアがマイクロファイナンス投資の分野で注目されるのは、主に4つの理由があります。
- 1. 農家や中小企業の強い資金需要
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カンボジアでは、マイクロファイナンスは重要な役割を果たしています。
アジア開発銀行によると同国は過去5年のGDP成長率7%と急速な経済成長をしており、貧困率も8年間で半減することができました。
しかし2011年の世界銀行のデータでは貧困層、あるいは貧困ラインから抜け出したばかりの層がいまだに1千万人以上(人口1,600万人)いるとされています。
マイクロファイナンス機関はこのような人々に融資をし、生活改善を図る役割をしています。
業界全体の 一件あたりのローンサイズは数百ドルから数万ドルと機関によって大きくことなりますが、 中間値は約1,700米ドルで、内訳は農家が33%、小売が19%、その他サービス、建設と続きます。
- 2. 米ドル経済
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カンボジア経済の大きな特徴として、ドル化経済が挙げられます。
リエルという現地通貨を発行しているものの、1990年代の内戦後から、日常生活、ビジネスのシーンで米ドルによる決済が大部分を占め、国全体の決済額の8割を超えていると言われています。
リエルはおつりや1ドル以下の支払いに使われることが多く、補助通貨に近い役割となっています。
- 3. マイクロファイナンス機関の健全な財務(平均不良債権率はわずか1%)
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カンボジア中央銀行(National Bank of Cambodia)の2016年の年次レポートによると、同国マイクロファイナンス業界は直近5年の平均不良債権率は1%以下というのも大きな特徴です。
不動産担保融資で、かつ不動産価値の5割を借入限度額とするのが主流で、このような低い数字を保つことができています。
不動産はカンボジアの国土管理都市計画建設省(Ministry of Land Management, Urban Planning and Construction)が管轄し、不動産に関する権利書の発行・管理をしています。
ネクストシフトファンドの融資先マイクロファイナンス機関も、過去の貸倒れは0件となっています。
- 4. 監督機関の強いガバナンス
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カンボジアの物価安定と、持続的経済成長の促進を目的として設立されたカンボジア中央銀行は、中央銀行としての役割に加え、同国内のマイクロファイナンス機関を含む金融機関の監督機関でもあります。
金融機関の規制監督に加え、実地検査、業界の報告書の発行、顧客保護の取り組みなどを行っています。
具体的な例として、2017年4月1日より、借り手の保護を目的とし、貸出利息の上限を年利18%と定めました(省令B7-017-109PK号)。
また外部団体としてカンボジアマイクロファイナンス協会(Cambodia Microfinance Association)がマイクロファイナンス機関の役職員向けの研修や、業界全体の透明性の向上に取り組んでいます。
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その他のカンボジア情報は定期的にブログで発信しています。こちらも合わせてお読みください。
以上のように、カンボジアのマイクロファイナンス機関への投資は社会性があり、かつ法整備や不良債権率の低さから、金融商品としても魅力的であることがわかります。
ネクストシフトファンドは法令を遵守しているマイクロファイナンス機関へ融資します。お客様がネクストシフトファンドを通じて融資した資金は、中小企業、農家の生活改善、雇用創出につながります。
日本で眠っている資金を安定した利回りで運用し、カンボジアの成長に貢献してみませんか。
安定したリターンと分散投資
当ファンドでは、中小企業や農家に融資を行うマイクロファイナンス機関へ融資をし、借り手の資金需要に応えます。当社のマイクロファイナンスファンドは大きく分けて3つの魅力があります。
- 1. 安定したリターン
- 年間目標利回りは円建て5.00%
※目標利回りは、営業者報酬(年率2.0%)を差し引いた後の税引前の数字です。
- 2. 100%の回収率の実績
- 当ファンド融資先のマイクロファイナンス機関の貸倒れは創業以来過去0件
- 3. 分散投資によるリスク分散
- 複数機関へ融資をし、リスク分散
ソーシャルレンディングにおける匿名化解除とは
2019年3月18日、金融庁から融資型クラウドファンディング(貸付型クラウドファンディング、ソーシャルレンディング)の事業者の融資先(借り手)の匿名化を不要とする要件が公表されました。
これまで融資型クラウドファンディング事業では、投資家への情報開示において、融資先を具体的に特定できるような情報を明示しない(匿名化)という実務が行われてきました。
これは、単一の融資先を特定したうえで投資を行う場合には、その投資行為が、実質的な融資と同視され、投資家に貸金業登録が必要であり得るという見解があったためです。
これに対し、3月11日に照会者(融資型クラウドファンディングの事業者)より、金融庁に対し、上記の投資行為は一定の要件のもとに貸金業に該当しないとの照会を行い、3月18日に金融庁より、上記投資行為は、貸金業に該当しないという正式な回答が公表されました。
この回答の中で、融資先の匿名化を不要とする要件が明らかになり、融資先の情報開示が可能となりました。
- 匿名化解除による投資家へのメリット
- マイクロファイナンス機関の企業情報が公開されれば、投資家の皆様はその情報に基づいて投資判断ができるようになります。
ネクストシフトファンドの場合、概要タブの「ファンド融資先情報」に記載の通り、社名、業務内容、財務情報といった情報を公開しております。
また、借り手の属性も記載することで、投資家の資金が最終的にどのような方々に融資されているのかを把握していただけます。
- 匿名化解除について、ネクストシフト代表伊藤のメッセージ
- 弊社は社会的インパクト投資を通じて、世界の社会課題を解決し、投資家と投資先を幸せにすることをミッションとして掲げております。
現在はジョージアとカンボジアを中心として、健全な財務基盤と強い社会的ミッションを持つ複数のマイクロファイナンス機関への融資を実施しております。
投資家の皆様に社会課題解決に貢献しながら高い投資リターンを実現するため、融資型クラウドファンディングのスキームを活用し本サービスを提供して参りました。
一方で融資先対象国が新興国ということもあり、社会的・経済的環境の面等で投資家の皆様に対し、ご懸念を抱かせてしまったことと存じます。
そのような中で弊社としても可能な範囲で案件の情報開示を切望しておりましたので、今回の金融庁の公表は弊社としても大変喜ばしいことだと考えております。
今後は投資家の皆様が正しくリスクを理解し健全な判断の元に投資をして頂けるように、融資先とも協議を重ねた上で積極的な情報開示を進めて参ります。
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ネクストシフト株式会社 代表取締役社長CEO 伊藤慎佐仁
- 融資型クラウドファンディングにおける投資家の禁止事項
- 融資先情報を公開している融資型クラウドファンディングでは、匿名組合の出資者(投資家)が直接融資先へ接触することは禁止されています。
仮に匿名組合の出資者(投資家)が直接融資先に接触すると、出資者(投資家)が融資の実行判断をおこなっていると判断され、貸金業法違反に問われる可能性があります。